サラダ油が体に悪いのは嘘?健康的な油選びのポイントと安全な代替品

よしひろ

こんな悩みを解決できる記事を書きました。

私は本業でパーソナルジムを運営しており、日々お客様の健康や栄養に関する相談を受けています。

「サラダ油が体に悪いって本当?」

そんな疑問を抱えていませんか?

サラダ油は使い方や選び方次第で、実はそれほど危険ではありません。

しかし、現代の食生活ではサラダ油に含まれるリノール酸の過剰摂取が深刻な問題となっており、『サラダ油=体に悪い』と言われる原因になっています。

本記事では、サラダ油が体に悪いと言われる理由やその危険性、そして健康的な油を選ぶためのポイントを解説します。

サラダ油選びに迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

執筆者

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サラダ油は本当に体に悪いのか?

陳列されたサラダ油

サラダ油は体に悪いとよく耳にしますが、実際のところ、それは本当なのでしょうか?

一方で、サラダ油が体に悪いという説には根拠が乏しい、という意見も存在します。

この章では、サラダ油に対する誤解や真実を明らかにしていきます。

  • ヒトへの悪影響は証明されていない
  • サラダ油から摂取するヒドロキシノネナールの量はごくわずか
  • サラダ油に含まれるトランス脂肪酸の量は少ない

ヒトへの悪影響は証明されていない

現時点では、酸化した油に含まれるヒドロキシノネナールがヒトに悪影響を与えることは証明されていません。

ヒドロキシノネナールとは…

サラダ油の成分であるリノール酸(オメガ6脂肪酸)が200℃以上で加熱されると発生する毒性の強い物質

ヒドロキシノネナールは、生活習慣病や認知症の原因となると考えられ、動物実験ではその影響が示されていますが、ヒトへの直接的な影響は確認されていません。

そのため、現在のところはヒトに悪影響を与えるかどうかは不明であり、さらなる研究が必要とされています。

サラダ油から摂取するヒドロキシノネナールの量はごくわずか

通常の食生活でサラダ油から摂取するヒドロキシノネナールの量は非常に少なく、健康に害を及ぼす可能性は低いです。

動物実験では、ヒドロキシノネナールを大量に投与することで発がんの可能性が確認されました。

しかし、これは人間に換算すると15kgもの量に相当します。

サラダ油を加熱した際に発生するヒドロキシノネナールの量は、天ぷら1食あたり約0.063mg程度であり、極めて少量です。

したがって、通常の食事でサラダ油を使用することが健康に大きな影響を与えるとは考えにくいと言われています。

サラダ油に含まれるトランス脂肪酸の量は少ない

サラダ油に含まれるトランス脂肪酸の量は非常に少ないため、通常の食生活では健康に悪影響を及ぼす心配はありません。

トランス脂肪酸とは?

トランス脂肪酸はLDL(悪玉コレステロール)を上げ、HDL(善玉コレステロール)を下げ、心筋梗塞などの発症リスクを高くします。

  • マーガリン
  • ショートニング
  • ファットスプレッドなどの食用油脂に含まれる


サラダ油にはトランス脂肪酸が多いから危険という意見がありますが、家庭用のサラダ油に含まれるトランス脂肪酸の量はわずかであり、国立の研究機関でも気にする必要はないとされています。

WHO(世界保健機関)の基準によると、トランス脂肪酸の1日の上限値は約2g未満です。

よしひろ

サラダ油を使ったとんかつ約10枚分です。

通常の食事ではこれほど多く摂取することはありませんが、減らすことに越したことはないので、加工食品を多く摂取している人は気をつけましょう。

注意したい加工食品の例
  • 揚げ物
  • 菓子パン
  • ビスケット
  • ケーキ など

参考:農研機構「トランス脂肪酸Q&A」

それでも注意が必要?サラダ油の危険性

油であげる唐揚げ

サラダ油には見過ごせない危険性も潜んでいます。

知らずに使い続けると、以下のような健康リスクがあります。

  • ヒドロキシノネナールが増えやすい
  • 遺伝子組換えのリスク
  • アレルギーや炎症反応を引き起こす

ヒドロキシノネナールが増えやすい

サラダ油は酸化しやすいため、健康を考えるなら酸化しにくい油を選びましょう。

  • オリーブオイル
  • アボガドオイル など

長時間加熱したサラダ油や、何度も使い回したサラダ油では、ヒドロキシノネナールが増えるため、注意が必要です。

遺伝子組換えのリスク

スーパーで手に入るお手頃価格のサラダ油には、遺伝子組み換え作物が使用されている可能性が高いです。

サラダ油の主な原料である菜種や大豆の95%以上が輸入品であり、そのほとんどが遺伝子組み換え作物です。

また、キャノーラ油も菜種の一種であり、こちらもほぼ遺伝子組み換え菜種が使用されています。

遺伝子組み換え作物の安全性に関しては、完全に証明されておらず、海外では健康被害に関する研究も存在しています。

海外の研究

2011年にカナダで発表された研究では、遺伝子組み換え作物に使用される農薬やその成分が妊娠中の女性の体内に蓄積していることが報告されました。

スーパーなどで購入する際には、以下の表示がある製品を選びましょう。

  • 非遺伝子組み換え
  • オーガニック など

アレルギーや炎症反応を引き起こす

サラダ油に多く含まれるリノール酸を過剰に摂取すると、アレルギーや炎症反応を引き起こし、健康に悪影響を与えます。

よしひろ

慢性的な炎症(肩こりなど)や女性の月経に伴う症状の悪化につながることもあるのです!

リノール酸は、コレステロールを下げる効果がありますが、善玉コレステロールも減少させるため、過剰摂取は健康に悪影響を及ぼします。

日本人は、料理や加工食品でリノール酸を多く摂取する傾向があり、必要以上に摂取していることが少なくありません。

そのため、リノール酸を含むサラダ油の使用量を減らしていくことが大切です。

豆知識

リノール酸(オメガ6)とα-リノレン酸(オメガ3)の理想的な比率は、4:1または2:1

現在では20:1もしくはそれ以上と言われています。

健康志向なら知っておきたい!おすすめの安全な油

天然のオリーブオイル

健康志向の方におすすめの油は以下の2つです。

  • オリーブオイル
  • アボガドオイル

オリーブオイル

オリーブオイルは、生活習慣病の予防や美肌づくりに役立つ油です。

オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールは保つため、生活習慣病の予防に役立ちます。

  • 動脈硬化
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 高血圧 など

また、オレイン酸には皮膚を柔らかくする効果があり、乾燥による小じわや角質のゴワツキを改善するため、美肌効果も期待できます。

エクストラバージンオイルとは?

オリーブオイルは、以下の2種類に分けられます。

  • エキストラバージンオリーブオイル
  • ピュアオリーブオイル

オリーブオイルを選ぶ際には、エクストラバージンオリーブオイルを選ぶのが最適です。

エクストラバージンオリーブオイルは、搾ったままのオリーブを厳しい基準で評価し、認められたものだけに与えられる名前です。

オリーブオイルに含まれる栄養素をそのまま摂取できます。

一方、ピュアオリーブオイルは、精製されたオリーブオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたものです。

精製の過程で栄養素や風味の一部が失われてしまうため、エクストラバージンオリーブオイルに比べると、栄養素が少なくなります。

よしひろ

どれを選べば良いか迷った場合、エクストラバージンオリーブオイルを選べば間違いないでしょう!

ヴィラブランカ オーガニック エクストラバージンオリーブオイル

ヴィラブランカ オーガニック エクストラバージンオリーブオイル
出典:Amazon

ヴィラブランカ オーガニック エクストラバージンオリーブオイルは、品質、風味、栄養のすべてにおいて非常に優れたオリーブオイルで、安心して使用できる製品です。

ヴィラブランカは、有機JAS・EUオーガニックの認定を受けたオリーブオイルで、高い品質管理のもとで製造されています。

使用されているオリーブは、スペイン・アンダルシア州で栽培された有機オリーブ(ピクアルとオヒブランカ)であり、収穫後24時間以内にコールドプレス製法で搾油されるため、オリーブの香りや風味がしっかりと保たれています

※コールドプレス製法については後述します。

アボガドオイル

アボカドオイルは、アボカドから圧縮されて得られる油で、アボカドの約6割がオイルで構成されています。

その脂肪酸組成はオリーブオイルと非常に似ており、健康的な油として知られています。

アボカドオイルの最大の特徴は、煙点(煙が出始める温度)が250℃と非常に高いため、高温での調理にも適していることです。

よしひろ

アボカドオイルは、ソテーやローストなど、強い火力が必要な調理に最適です!

オリーブオイルも煙点が191℃と高めで、加熱調理に向いていますが、さらに高温での調理にはアボカドオイルがより適しています。

低温圧搾一番搾り エキストラ バージン カリフォルニア アボカドオイル

低温圧搾一番搾り エキストラ バージン カリフォルニア アボカドオイル
出典:Amazon

カリフォルニア アボカドオイルは、セントラルカリフォルニアで栽培されたHASS種のアボカドを使用しており、果肉から搾り出されるため、鮮やかな緑色と豊かな風味が特徴です。

一番搾りの製法で、一度だけ搾られた純粋なオイルを使用しているため、品質が高く、安全性にも優れています。

正しい油の選び方と購入時のチェックポイント

さまざまな植物オイル

正しい油の選び方と購入時のチェックポイントは以下の2つです。

  • 遮光性の瓶に入ったオイルを選ぶ
  • 低温圧搾法で作られたオイルを選ぶ

遮光性の瓶に入ったオイルを選ぶ

油の酸化を防ぐために、遮光性の瓶に入っている油を選びましょう。

油は空気に触れたり、光や熱にさらされたりすると酸化が進みます。

酸化した油は風味が悪くなるだけでなく、健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

毒性の強いヒドロキシノネナールが発生します。

遮光性の瓶に入った油は、光の影響を受けにくく、酸化を防ぎやすいため、長期間新鮮な状態を保てます。

一方で、プラスチックボトルや透明なガラス瓶に入った油は、光に弱く、酸化が早く進む可能性が高いため、避けた方が良いでしょう。

低温圧搾法で作られたオイルを選ぶ

健康を考えるなら、低温圧搾法(コールドプレス)で作られたオイルを選ぶのが最適です。

低温圧搾法(コールドプレス)とは?

オリーブや菜種などの果実や種子に熱を加えず、27度以下の低温で圧力をかけてオイルを搾る方法

高温で処理されたオイルでは、栄養素が壊れてしまいますが、低温圧搾法ではそのリスクがなく、栄養価の高いオイルが作られます。

また、低温圧搾法で作られたオイルはトランス脂肪酸を含まないため、さらに健康的です。

【毎日の食事で実践できる】健康的な油の使い方

サラダドレッシング

健康を意識するなら、用途に応じてオリーブオイルや、オメガ3系の油を選んで使い分けることが大切です。

オメガ3系の油とは?

オメガ3脂肪酸は、炎症の抑制や認知機能の改善に寄与するため、積極的に摂取するべき栄養素です。

※酸化しやすいため、加熱調理には向いていません。

  • アマニ油
  • えごま油
  • くるみなどに含まれています。


たとえば、サラダにはえごま油を、炒め物にはオリーブオイルを使用することで、それぞれの油の特性を活かしながら、栄養バランスの取れた食事ができます。

また、不足しがちなオメガ3脂肪酸は、サプリメントで補うのも一つの方法です。

まとめ:サラダ油の摂取量を減らしより健康的な油を選択しよう

サラダ油に含まれるリノール酸は必須脂肪酸であり、体に必要な成分ですが、現代の食生活では過剰摂取が問題となっています。

加工食品を多く摂る生活をしていると、リノール酸を過剰に摂取しやすくなります。

遺伝子組換えでないサラダ油や、酸化に注意した使用であれば、サラダ油自体が危険というわけではありませんが、リノール酸の摂取量には注意が必要です。

サラダ油が悪いと決めつけるのではなく、正しい知識を身につけ、自分の食生活に合った油を選びましょう。

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