パンガシウスは体に悪い?選び方や安全に食べるためのポイントを解説

こんな悩みを解決できる記事を書きました。
私は福岡でパーソナルジムを運営しており、日々お客様の健康や栄養に関する相談を受けています。
パンガシウスは安価で手にとりやすい魚ですが、「体に悪いのでは?」と気になる人も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、パンガシウスを買う前に知っておきたいポイントを、わかりやすく解説していきます。
パンガシウスは食べ方と選び方をしっかり押さえれば、タンパク質が豊富で優れた食材です。
「スーパーで見かけたけど、なんだか不安…」という方は、ぜひ最後までご覧ください!


パンガシウスってどんな魚?


パンガシウスは『ナマズ』の一種で、『バサ』や『チャー』とも呼ばれる淡水魚です。
タイやベトナムなど、東南アジアで養殖され、冷凍フィレとして日本に輸入されています。
パンガシウスという聞き慣れない名前から不安に感じるかもしれませんが、世界中で親しまれている食材です。



欧米ではフィッシュフライとしても人気のある食材です!
日本でも最近、流通量が増えてきており、とくにベトナム産のものが多く見られます。
パンガシウスの栄養素
パンガシウスは、タンパク質を豊富に含む魚です。
筋肉だけじゃなく、美肌や若々しさにも大事な栄養素
また、パンガシウスにはオメガ3脂肪酸も含まれており、心臓の健康や脳機能の向上に役立ちます。
加えてパンガシウスは、ビタミンやミネラルも豊富で優れた食材です。
- ビタミンB12
- ナイアシン
- セレン
参考: 青森県民生活共同組合
食べる前に知っておきたいポイント
パンガシウスは、高タンパク質で栄養価の高い魚ですが、食べるときにはいくつかの注意点があります。
- 水銀汚染の可能性がある
- エサに添加物が使われている
水銀汚染の可能性がある
パンガシウスには、高濃度の水銀が含まれている可能性があります。
鉄や金、銀と同じ金属の一種で、有害な重金属として知られています。
とくにメチル水銀は、体内に入ると中枢神経に悪影響を及ぼします。



水俣病でその危険性が注目されましたね。
スペインの研究チームによると、パンガシウスの一部からヨーロッパの最大許容濃度を超える水銀が検出され、長期間の摂取は健康に悪影響を与える可能性があると報告されています。
パンガシウスが生息するベトナムのメコン川などは汚染されやすく、水銀を蓄積しやすいのです。
そのため、日本生協連は水銀を多く含む魚介類の摂取を週に2回以内に抑えることを推奨しています。
参考:EurekAlert
参考:日本生協連
妊娠中は控える
妊娠中の方は、パンガシウスのような水銀を含む魚の食べる量に注意しましょう。
- 成人の場合:週に100gから200g以内
- 妊娠中の場合:週に50gから100g以下
厚生労働省によると、水銀は胎児の発育に悪影響を及ぼす可能性があるとしています。
しかし、妊娠初期から食べる量を減らせば、過度に心配する必要はありません。
また、パンガシウス以外の大型魚も水銀を含みやすいので注意が必要です。
以下の表で詳しい摂取目安を確認してくださいね。
区分 | 魚種 | 摂取目安 |
---|---|---|
妊婦または妊娠の可能性がある方 ※複数魚種を摂食する場合は按分する必要がある | バンドウイルカ | イルカ(歯鯨類)は食べないこと |
コビレゴンドウ | 1回約80gとして 2週間に1回まで | |
キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ | 1回約80gとして 週に1回まで | |
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ、クロムツ | 1回約80gとして 週に2回まで | |
妊婦、幼児、妊娠予定者 | バンドウイルカ | イルカ(歯鯨類)は食べないこと |
マグロ類(マグロ、カジキ)、サメ類、深海魚類、鯨類 | 主菜とする料理を 週1回以内 | |
一般人 | バンドウイルカ | 1回60~80gとして 2ヶ月に1回以下 |
マグロ類(マグロ、カジキ)、サメ類、深海魚類、鯨類 | 主菜とする料理を 週2回以内 |
参考:厚生労働省‐これからママになるあなたへ
エサに添加物が使われている
パンガシウスの養殖では、成長を早めるために化学添加物が使われています。
- 防カビ剤
- 増粘剤
- 乳化剤 など
これらの添加物を摂取したパンガシウスを食べることで、化学物質が体内に取り込まれる可能性があるのです。
さらに、添加物を大量に摂取し続けると、腸内環境が乱れ、体調不良やアレルギー症状の原因になることもあります。
気になる場合は、以下の記事で簡単にセルフチェックできるので、ぜひ一度確認してみてくださいね!
切り身で買わない
パンガシウスを購入する際は、切り身での購入は避けた方が良いでしょう。
加工の過程で特殊な化合物が注入されることがあるほか、好気性微生物や大腸菌が検出された事例もあります。
より安全に食べるためには、枝肉や柵を選ぶのがおすすめです。
- 枝肉:骨や皮が付いている状態のもの
- 柵(さく):切り身になる前の大きな塊の状態のもの
安全なパンガシウスを選ぶためのポイント
パンガシウスは、高タンパク質で栄養価が高い一方で、水銀や添加物のリスクがあるため、選び方には注意が必要です。
しかし、正しい選び方をすれば、安心して食べられます。
- ASC認証をチェック
- 安全に買うならイオン
ASC認証をチェック


パンガシウスを安全に食べたい場合は、ASC認証が付いたものを選びましょう。
水産養殖管理協議会によって運営される国際的な認証制度で、環境や社会に配慮した養殖業者にのみ与えられる
ASC認証のパンガシウスは、養殖場での水質やエサの管理が徹底されており、安心して食べられます。
パンガシウスを選ぶときは、ASC認証マークをしっかり確認しましょう。
安全に買うならイオン


パンガシウスが日本で広く流通するようになったのは、イオンが2014年にASC認証を受けたパンガシウスを初めて販売したことがきっかけです。
ベトナムの養殖場でパンガシウスを生産し、飼料工場から養殖・加工まで一貫管理している
イオンでなら、安心してASC認証付きのパンガシウスを手に入れられます。
参考:トップバリュ
パンガシウスの食べ方と調理ポイント
ASC認証の付いたパンガシウスを手に入れたら、おいしく調理する方法が気になりますよね。
冷凍パンガシウスを使った調理法や、保存の仕方も合わせてご紹介します。
冷凍パンガシウスは、解凍すると水分が多く出るため、調理前に表面の水分をしっかり拭き取るのがポイントです。とくに揚げるときは、油ハネを防ぐためにも水分をしっかり拭き取りましょう。
キャノーラ油の選び方については、以下の記事を参考にしてください。
調理前に日本酒や白ワインを振り、30分ほど置くと、ふっくらとした食感に仕上がり、風味もアップ!和食には日本酒、洋食には白ワインを使い分けるといいですよ。
料理酒の選び方については、以下の記事を参考にしてください。
焼いたり揚げたりするときは、表面に小麦粉を薄くまぶしておくと、旨味と水分を閉じ込めてサクッとした仕上がりに。ゆでる場合は片栗粉をまぶして、つるっとした食感を楽しめます。
調理に使う小麦にもこだわりたい方は、以下の記事でおすすめの国産小麦を紹介しています。
冷蔵保存するなら、調味料に漬け込んで味をしみ込ませておくと便利!次回はそのまま焼くだけでOK。たとえば、味噌漬けにして保存しておくと、簡単に常備菜として使えます。
冷凍保存するなら、揚げ衣をつけてから冷凍すれば、必要なときにそのまま揚げてすぐに食べられる便利な一品に♪
味噌の選び方については、以下の記事を参考にしてください。
参考:トップバリュ
よくある質問:コストコで買っても大丈夫?


コストコで販売されているパンガシウスは、骨や皮、血合いが除去されているため、子どもにも安心して食べられる白身魚です。
ただし、コストコのパンガシウスにはASC認証マークがついていないため、より安全性を重視する場合は、ASC認証付きのものを選ぶと良いでしょう。
なお、パンガシウスは淡水魚のため、アニサキスのリスクはありません。
参考:NTTドコモ
まとめ:ASC認証マークをチェックしよう
パンガシウスには水銀や添加物のリスクがあるものの、正しい選び方と調理法を押さえれば、栄養豊富で優れたタンパク源として安心して食べられます。
ASC認証の付いたパンガシウスを選ぶ
次にパンガシウスを購入する際は、ASC認証マークを忘れずにチェックして、安全でおいしい食材を選んでみてくださいね。
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