子どもの熱中症対策におすすめの飲み物と水分補給のポイントを解説
夏本番を迎え、日差しも気温もぐっと高くなりましたね。
スポーツをしている子どもを持つ親としては、熱中症が心配になります。
みなさんも知っている通り、熱中症を防ぐためには、水分を取ることがとても大切です。
汗をかいて失われた水分や塩分を補給することで、体温調節機能や運動能力を維持し、熱中症を予防できます。
上手に水分補給をするためには、いくつかのポイントがあります。
そこでこの記事では、子どもを守るための熱中症対策として、水分補給のポイントをわかりやすく説明します。
ぜひ最後まで読んで、お子さまと一緒に暑い夏を乗り越えましょう!
【プロフィール】
・行橋市のパーソナルジム「REVERT」代表トレーナー
・姿勢改善スクールAPI「姿勢改善スペシャリスト」
・ボディメイクコンテスト受賞多数
・大手パーソナルジム公式メディア「パーソナルジムの教科書」の監修者
・著書「自重筋トレ入門」「ダンベルトレーニング入門」
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熱中症とは?
熱中症とは、体の水分不足で起こる障害と体温の上昇で起こる障害の総称です。
暑い夏の日に運動を続けて汗をかくと、水分と一緒に電解質(体に必要な塩分やミネラル)が失われるので、熱中症になりやすくなります。
汗は体から熱を奪い、体温が上がりすぎるのを防いでくれますが、失われた水分をきちんと補給しないと脱水症状になり、体温を調節する力や運動する力が低下してしまうのです。
体温の上昇 → 発汗 → 体液不足(脱水症) → 発汗ストップ → 熱中症
子どもの熱中症対策におすすめの飲み物は0.1~0.2%程度の食塩水
運動時における水分と塩分の補給のためには、0.1~0.2%程度の食塩水を用いるとよいと言われています。
スポーツドリンクは大体この範囲内で作られています。
市販の飲料を選ぶ際には、成分表示を見てみるようにしましょう。
水分の温度は5~15℃がおすすめです!
水分補給のポイント
水分補給のポイントはタイミングと量です。
運動前や運動後には、糖質を多く含むアイソトニック飲料を摂取しましょう。
一方、運動中は糖分の補給は必要ないため、ハイポトニック飲料を摂ると効果的です。
タイミング | 量 | 内容 |
---|---|---|
運動前(運動2〜3時間前) | 約500〜600ml | アイソトニック飲料 |
運動中(運動10〜20分前) | 約200〜300ml | ハイポトニック飲料 |
運動中(約15〜20分間隔) | 約100〜200ml | ハイポトニック飲料 |
運動後(運動直後) | 体重減少分の70〜80% | アイソトニック飲料 |
運動前の水分補給
運動前には、アイソトニック飲料を飲むのがおすすめです。
アイソトニック飲料は、体液と同じ浸透圧で糖質やミネラルを手軽に吸収できるため、運動中に失われるエネルギーやミネラルを効率よく補給できます。
運動前には、2~3時間前から体格や運動量に応じて約500~600mLの水分を摂取しましょう。
これで、運動中のパフォーマンスを最大限に発揮する準備が整います。
- ポカリスエット
- アクエリアス など
運動中の水分補給
運動中はハイポトニック飲料を飲むのがおすすめです。
ハイポトニック飲料は浸透圧が低く、水分を素早く補給できます。
運動中は、15~20分ごとに約100〜200mLの水分を取りましょう。
また、運動が45分未満の場合は、糖分の補給は必要ないため水だけでも十分です。
- イオンウォーター
- アクエリアス ゼロ
- VAAMウォーター など
運動後の水分補給
運動後は、アイソトニック飲料で失った水分を補うのが大切です。
運動後は、体重が減った分の70~80%の水分をアイソトニック飲料で補いましょう。
【競技別】水分摂取量の目安
運動中の理想的な水分補給量は、発汗による体重減少の70~80%を目安にすることです。
ただし、運動中に体重を測るのは難しいため、競技別の水分摂取量の目安を参考にしてください。
運動の種類 | 運動の持続時間 | 運動前 | 運動中 |
---|---|---|---|
トラック競技 バスケット サッカー など | 1時間以内 | 250〜500ml | 500〜1000ml ※15~20分ごとに約100〜200mL |
マラソン 野球 など | 1〜3時間 | 250〜500ml | 500〜1000ml/時間 ※15~20分ごとに約100〜200mL |
トライアスロン など | 3時間以上 | 250〜500ml | 500〜1000ml/時間 ※15~20分ごとに約100〜200mL ※必ず塩分を補給 |
運動を除いた1日の基本的な水分摂取量
運動時には運動量に応じて追加の水分を摂取する必要がありますが、ここでは運動を除いた1日の基本的な水分摂取量の出し方を紹介します。
一般的には「1日に2Lの水を飲みましょう」と推奨されていますが、実際には体重や年齢によって必要な水分量は異なります。
以下の基準を参考にしてください。
- 成人(15歳以上):体重1kgあたり50mL
- 子ども(6~15歳未満):体重1kgあたり50~100mL
- 幼児(6歳未満):体重1kgあたり100~140mL
ただし、食事からも水分を摂取しているため、平均的に1.5Lは食事から得られます。
したがって、上記の基準から1.5Lを引いた量が純粋に水として摂取すべき最低量です。
成人の場合:体重×50mL – 1.5L
また、体重だけでなく、除脂肪体重を基準にした水分摂取量の目安もあります。
これにより、個々の体の状態に応じた適切な水分補給が可能です。
運動時には、1日の基本的な水分摂取量に加えて、運動量に応じた追加の水分を摂取しましょう。
年齢 | 摂取量の目安 | 体重 | 体脂肪率 | 除脂肪体重 | 水分摂取料(L/日) |
---|---|---|---|---|---|
成人(15歳以上) | 除脂肪体重×3〜4mL | 50kg | 30% | 35kg | 1.1〜1.4 |
20% | 40kg | 1.2〜1.6 | |||
10% | 45kg | 1.4〜1.8 | |||
70kg | 30% | 49kg | 1.5〜2.0 | ||
20% | 56kg | 1.7〜2.2 | |||
10% | 63kg | 1.9〜2.5 |
子どもの熱中症対策のポイント
最後に子どもの熱中症対策のポイントを3つ紹介します。
- 塩分と糖分の補給
- 衣服の機能性
- 体調が悪いときは運動しない
1.塩分と糖分の補給
運動中には、水分だけでなく塩分と糖分も一緒に補給することが大切です。
とくに大量に汗をかく場合は、このバランスが重要です。
塩分と糖分を適切に補うには、食塩(ナトリウム)が0.1~0.2%含まれた飲み物が効果的です。
また、運動量が多い場合は糖分を増やしてエネルギーを補給しましょう。
2.衣服の機能性
運動中は、吸湿性や通気性の良い軽装を選ぶことが大切です。
衣服は皮膚からの熱の出入りに影響するため、適切な服装で体温調節を助けましょう。
また、屋外で直射日光が当たる場合は、帽子を着用して頭を守りましょう。
3.体調が悪いときは運動しない
体調が悪いときは運動を避けましょう。
体調不良は体温調節能力を低下させ、熱中症のリスクを高めます。
- 疲労
- 発熱
- 風邪
- 下痢 など
また、暑さへの耐性は人によって異なります。
それぞれの体調に合わせて無理せず行動しましょう!
まとめ:こまめに水分を補給し熱中症を予防しよう
子供の熱中症対策には、適切な飲み物の選択と摂取方法が重要です。
日常生活では水をこまめに飲むようにし、長時間の運動時にはスポーツドリンクを利用しましょう。
また、塩分の補給も忘れずに行うことが大切です。
本記事で紹介したポイントを守って、夏を安全に過ごしましょう!
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